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new2024.02.01

1月27日、ヒューマントラストシネマ渋谷にて舞台挨拶が行われました

1903年に生まれ19歳の若さで亡くなったアイヌ文化伝承者、知里幸恵(ちり・ゆきえ)さんをモデルにした映画『カムイのうた』の全国上映が1月26日から始まり、1月27日にヒューマントラストシネマ渋谷にて舞台挨拶が行われました。舞台挨拶には、主演の吉田美月喜さんと主人公の伯母を演じ、劇中でアイヌ民族に伝わるユーカラを歌い上げた島田歌穂さん、菅原浩志監督、北海道東川町から菊地伸町長が登壇しました。

舞台挨拶では、吉田さんや島田さんが演じた印象的なシーンの撮影について語った一方、菅原監督は映画製作におけるキャスティングの苦労や、スタッフ・キャスト、ボランティアの皆さんに感謝の言葉を述べました。
また、菊地町長からは、来場者や製作にご支援とご協力をいただいた皆さんへのお礼と、東川町として、映画を通じて全国だけではなく世界に向けてアイヌ文化を発信するという今後の展望が語られました。

以下は舞台挨拶のオフィシャルレポートです。

北海道で公開中の映画『カムイのうた』が、ついに全国公開!1月27日には都内映画館で公開記念舞台挨拶が実施され、主演の吉田美月喜さんと共演の島田歌穂さん、菅原浩志監督、そして北海道東川町から菊地伸町長が出席しました。

実在のアイヌ民族・知里幸惠さんの生涯をモデルに描いた本作。ユーカラを文字で残すことに没頭するテル役の吉田さんは「私自身アイヌ文化を学んでいく中で“こんなことが日本にあったのか!?”と驚きました。この驚きは忘れてはいけないものだし、心にとどめておかなければいけない。それを伝えたいと思って撮影に臨みました」と回想。演じたテルについては「涙が多い役だけれど、ただただ悲しいだけではなく、アイヌ文化を伝えようとする知里幸惠さんの人として強さと悔しさ、その燃える心の炎を絶やさないように演じました」と心構えを口にしていました。

テルの伯母イヌイェマツ役の島田さん。劇中ではユーカラを熱唱しましたが「ユーカラを歌わせてもらうのは大きな挑戦でした。難しくて歌えないかもしれないと愕然としながら、必死に稽古を重ねて撮影に臨ませてもらいました。ユーカラはアイヌ民族の方々にとっては大切な文化。敬意を込めて歌わせていただきました」と揺らがぬリスペクトの念があっての歌唱だったと述べました。

これに吉田さんは「島田さんのユーカラを間近で聴かせてもらったことが嬉しかった」と喜び「テルが受験勉強をしているときに甘酒を持って来てくれるシーンは心温まる場面だと思いました」とニッコリ。島田さんも「吉田さんが撮影当時19歳と聞いてびっくり。芯が通っていて自然体で素敵な女優さん。頼もしくご一緒させてもらいました」と才能を絶賛していました。

一方、3年という長い期間を経て製作にこぎつけた菅原監督。「アイヌ民族の方には“アイヌではないお前に何がわかるのか?”と言われ、東京の俳優事務所に企画を持っていくと門前払いするところもあった。この映画に出てくれた皆さんは、このような映画を作らなければならないんだと参加してくれた方々。スタッフ・キャストに助けられました」と皆さんのご協力に感謝していました。

最後に主演の吉田さんから「この映画で私が一番伝えたいのは、知らないという事を知ろうという事。これからを生きる人として、頭の片隅にこのような事実があったということを忘れず、歩み寄る勇気を持って生きていけたらと思います」とアピール。島田さんは「あまりにも深いものが沢山込められた映画で、お一人でも多くの方に触れていただきたいです」と期待。菅原監督は「この映画で描かれていることは100年前の日本で起こったことです。現在もアイヌ民族の方は差別に苦しんでいる現実があります。またこの映画ではアイヌ文化のことだけを描いたわけではありません。アイヌ文化は和人によって上書きされた事実があります。我々日本人の文化が誰かによって上書きされないように、日本の大切なものを残していかなければいけません。そういう思いでこの映画を作りました」と呼び掛けていました。

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